階段の一番上には、唯くんが無防備に寝転んで目を閉じている。


…わけもなく、私は胸が痛むのを感じながらフラフラと階段を降り始めた。



思ったよりも悪化してるらしい身体の熱が、私の全身を重たい膜で覆う。

ガンガン頭を痛めつけて、心をすり減らせていく。






唯くん



唯くん



今、何を考えてる?



怒ってる?悲しんでる?それとも、もうどうでもよくなってる?



会いたくない



でもすごく会いたい



自業自得なのにこんな自分勝手なこと考えてるなんて唯くんに知られたら嫌われちゃうかな



もしくは



もう嫌われちゃったかな。










自分で意識するよりも早く、目から水滴がポロッとこぼれ落ちた。