「え…?」

私はその違和感に思わず声を出した。



私、呼ばれてない。

自分の意志で行ったんだよ。



「みね君、なんで嘘つ…」

「俺、大学落ちて親が離婚しちゃって悲しくてさー」


みね君は私の言葉を遮って続ける。


「優花が同情してくれるのを利用したんだ。来てくれるように誘導したの。会いたかったから。
だから優花は何も悪くないよ。」



…もしかして

私を守ろうとしてくれてる…?



唯くんが苛立ちを込めて舌打ちした。


「へー。それで来たところを抱きしめたわけ?人の女に手出すとかどういうつもりだよお前」


「唯くん、みね君はそういうんじゃ…」


「優花」


みね君が切ない笑顔で私を呼んだ。


「ごめんね」


「え?」


みね君はため息まじりに言った。





「…優花のこと好きだよ。女として。」







………え?