唯くん、大丈夫?

「えっとー…」


やましいことはないんだから。慎重に、慎重に…


私が口を開こうとしたタイミングでスマホが振動した。


「!」







『落ちた』



スマホ画面にメッセージ通知が表示される。

ひと呼吸おいてから、スマホが再び振動しながらメッセージを重ねた。





『母親が今日、家出てくって』


『死にたい』






その文字の羅列に、私はヒュッと息をのんだ。






5年前の気持ちが一気に蘇る。


あの日

冷たい鉄橋の上で泣きながら柵に手をかけた、あの時の気持ちが。






私がかたまってメッセージを開けずにいると、


『ごめん。ミスった。なんでもない。』


というメッセージが追加された。






メッセージ画面を開けてみると、その前の三件のメッセージが削除されていた。













「…優花?」


「…っ」






唯くんが心配そうに私を覗き込んでる。