キーンコーンカーンコーン…
「えー、では今日はここまで。お疲れ様でしたー」
相変わらずチャキチャキと黒板をキレイにする先生の背中を見ながら、この授業ももうすぐ終わっちゃうんだなぁと感慨深くなってると、
隣のみね君に違和感を覚えて目を向けた。
それに気づいたみね君が「ん?」と私を見る。
「…やっぱなんか変。」
「え?俺?どこがよ」
みね君は手を広げて肩をすくめる。
「いつもだったら終わって5秒後にはお喋りし始める。」
「あっは!たしかに。でも、別にお喋りしない日があったって変じゃねーだろー」
そう笑って机の上を片付けていくみね君の表情を伺いみる。
「…みね君。元気ない?」
「……は?」
「やっぱり。元気ないよね。なんかあった?」
「いやいや…どう見ても元気モリモリじゃね?俺」
みね君はそう言って力こぶを作ってペシペシ叩いてみせる。
「んーん、元気サゲサゲだよ。どうしたの?話ぐらい聞くよ。」
「…ハハッ。なになに?俺とデートしたいの〜?」
みね君が笑っていつものように茶化すのを、私は真剣な目でいなす。



