唯くん、大丈夫?

「…」




みねくんが目を丸くして私を見てる。




「ん?なに?」


「……ほんっとムカつく」


「え?」


「嫌い」


「えぇ!?」


「早く受験おわんねーかなぁ」



みね君はため息をついてシャーペンを握った。



「えっ、ごめん!ごめん!私なんか気に触ること言った!?」


「優花は気に触ることしか言わねー」


「えぇ!?」



そんな…!全く自覚がなかった!



自分の言動を思い返しても分からなくて涙目になってると、みね君がハハッと屈託なく笑った。



「…嘘だよ。ジョーダン。」


「へ…は、ハァー…!ビックリしたぁ…」


「そもそも俺、嫌いな女の子なんていねーし。この世の全女子の味方is俺だから。」



みね君が自分を親指で指してキメ顔をした。



「へー!」


「おい、もうちょっと興味持てや」




なんにせよ、みね君がいつも通り元気そうでよかった。




「よぉーっし、本番まであと1週間だ!頑張るぞー!」


「「おー!」」



みね君は満面の笑みで私の掛け声に声をハモらせた。