「ごめんなさいごめんなさい、なんかごめんなさい!!唯くんのお父さんお母さんごめんなさいー!!!!」
私は超スピードで後退りして壁の後ろに隠れた。
「なにに謝ってんだよ」
唯くんは胸元を見て「おー」と私がつけたそれを触って、こころなしか嬉しそうにしてる。
…は、はっず…!!
恥ずかしい!!
もう無理!!
「〜〜〜お先に失礼します!!!!」
「待て」
「はい」
「やり逃げ?」
「や、やり逃げって…!」
「やり逃げじゃん」
唯くんが自分のはだけた姿を指差す。
「ぐ」
冤罪をでっちあげられた人ってこんな気分だったのかな。
私がおずおずと唯くんの元に戻ってシャツのボタンを閉めてあげてると、唯くんが私の髪のくるくるをイジりながら言う。
「それでは本題ですけども」
「いや、本題があったなんて初耳ですけども」
というかこれまでのくだりは前置きだったってこと?濃すぎない?
「…2月25日と言えば?」
「はい!」
「はい、羽根村さん」
「試験の1週間後です!」
「ご名答。それと?」
「それと」
「それと?」
「それと…」
合格発表?…はもう少し先だし…
唯くんがじ…と私を見つめる。
「…あ!はい!!」
「はい、羽根村さん」



