「羽根村さん、もうすぐお父さんが迎えに来るって」

「…あっ。センセーありがとうござま、ス」

私がカタコトで返事をすると、唯くんが鞄を持った。

「じゃ」

相変わらずの、無表情。

「う、うん」

ガラガラ、ピシャッ。




………ん????




私、今、唯くんにキスされた????




頭で理解するよりも早く、顔の表面温度がグググ…と上昇していく。




「う、うわぁぁぁーーーーー!!??」




私は絶叫して布団に潜り込んだ。




「な!?なに、羽根村さん!?どうしたの!?ていうかどこにそんな叫ぶ体力残ってたの!?」




先生の言う通りで、私はHPがゼロになって布団の中で気を失った。