「…」



ん?

いま、唯くん笑った?

…気のせいか。




そのまま唯くんにジーッと見られながらおずおずホットミルクを飲んでると、まためまいがしてクラクラしてくる。



「ごめん、ちょっと横になるねぇ…」



私は布団にくるまって浅い呼吸を繰り返す。

相変わらず悪寒がするのに、熱くて熱くて仕方なくなってくる。

唯くんを目の前に、こんな姿情けないっす。ぐすん。




唯くんがため息をついて言った。

「誰にやられたの?」

「…はて?」

布団の中から精一杯のヘラヘラを繰り出す。


「…あっそ」


唯くんは無表情でプイッと窓の方に目をやる。

やっぱり私のことはそんなに興味ないのねん。

それでよい。うんうん。


でも、心配して探しに来てくれたんだ。

興味ない女を迎えに来てくれて聖人君子だなぁ。



好きだなぁ。






「…唯くん、大好き」



思ったことをそのまま口にした。