「そーだ。もうすぐ春寝市の花火大会あるじゃん。優花は愛しの唯くんと行かないの?」

「あー、行きたいけど…この夏は何より勉強優先しようって唯くんと決めたからなぁ」

「息抜きも必要よー。俺は太一と参戦するよ。」

「太一って、あの時一緒にいたパーマの?」

「うん。女の子何人ゲットできるか勝負すんの。」

「みね君は絵にかいたようなクズだねぇ。」

「あのね、優花は知らないかもしれないけど、意外と女の子にもクズはいるもんなのよ。引っかけるのはそういう女の子。クズ同士が遊ぶだけだから何も問題はない!」

誇らしげに語るみね君に、私は心から侮蔑の目を送る。

「ん?ちょっと待って、ユリアちゃんも美琴もクズじゃないよ」

「あーあそこまでの美人は別枠。うまくいったら大事に大事にガチ恋として育てていくわけよ。というかあそこまでレベル高いと、声かけないとナンパ師の名が廃る。」

「…なんかよくわかんないけどみね君なりの流儀があるんだね。」

「そゆこと!」