「川崎さん!美琴がお世話になっておりますぅ」


「あ、どーもー、お世話してますぅ」


「ちょっと。いつ川崎にお世話された?」


「いっつもしてんじゃん。下の世話まで。」

「え!?しも!?」


「川崎。真顔で変な冗談言うのやめて。優花には伝わんないから。」


「あっはっは。すまんすまん」



前に美琴が「川崎はおじさんよりおじさんくさい」と言ってたのを思い出す。


美琴と川崎さんは女の子同士なのに付き合ってるという噂が出たことがあるほどの仲良し。


完璧超人の美琴だけど、お友達作りは苦手そうだからクラス替え心配だったんだよね。


川崎さんが同じクラスで良かったねぇ、美琴。うんうん。



「これから部活?」


「うん。もうすぐ最後の大会だからラストスパート。…2人はなんだか楽しそうだね」


美琴がくすっと笑う。


「え?」


唯くんを見ると、いつもの無表情だ。


「浮かれてばっかいないで、もう三年生なんだからちゃんと将来のこと考えるんだよ。」


「「はーい。」」


唯くんと二人、幼稚園児のように返事をした。


「じゃぁね。また明日。」