あれからずっと、優花に避けられてる。

あんだけ怒らせたんだ。当然だ。




優花が落ち込んでる、と美琴から聞いたときは、俺何してるんだろうと激しく後悔した。

でも、その時には時間も体力もなくなっていたし

優花の顔なんて見たらバイトも勉強も全部投げ捨ててどこかに連れ去りたくなりそうで。

スマホを触ることもできなかった。





でも、もう終わった。


やっと会える。


はやく会いたい。


すげー会いたい。


ポワポワが足りない。


…はやく会って、謝らないと。


大丈夫だよって、言わないと。


テスト範囲を頭に詰め込むには時間が足りなすぎて余裕なくして、

紫藤ユリアとかいう突然現れた珍獣にも振り回されて、

なかなか素直にならない優花に苛立って…

ひどいこと言ったし、冷たい態度もとってしまった。



多分、たくさん心配させた。

きっとヘラヘラしながら泣いただろうな。

もしかしたら今こうしている間にも…。




「…はやく動けよ…ポンコツ」




なかなか起動してくれないスマホに、小さく掠れた声を投げた。










































「…い」


















「…唯!起きろ!」






耳元で聞こえた親父の馬鹿でかい声に、体がビクッと震えて目を覚ました。