「あのさ。」






美琴が強めの口調で口火を切った。






「…優花は」




美琴の目は凛としていて、迷いがない。




「優花は、あなたの勘違いのせいでたくさん傷ついて、たくさん泣いたよ。学校でも泣きたいのを一生懸命我慢して笑ってた」




ユリアちゃんは美琴の目を見て息をのむ。




「泣く前に、優花に言うことがあるよね」





ユリアちゃんは俯いて膝に置いた手をギュッと握りしめた。






「ご……めんなさ、い」






またユリアちゃんの目から涙があふれる。






「ごめんなさい…、ごめんなさい」






ぽたぽたと零れ落ちる涙は凄くキレイで、透明で。