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「あっちぃ〜この部屋まじあついよ有明チャン。俺だけ?有明チャン雪女か何か?」


「……声でかいですよ、一応図書室なんですから」


「一応図書室だけど、今誰もいないじゃん?」




放課後。


当番だから図書室の貸し出し返却カウンターに座る私。





そして隣には当たり前のような顔をしてくつろぐ夏木龍臣。


なぜか知らないけど、なんか来た。




「3年生は予備校で忙しいから〜って木曜の当番も代わってあげたんだって?働くねぇ有明チャン」


「…どうせ暇だからいいんですよ。先輩こそ早く帰って勉強しなくていいんですか」


「そんな現実見せつけないでよ。大丈夫俺推薦取れるから」





ニコニコ笑ってピースをする夏木先輩。


推薦……信ぴょう性なくない?この人が?推薦もらえるの?

失礼だとは思うから一応口には出さないけど。



「ねぇ、いまお前なんかで推薦取れんの?って思ったでしょ」




ぎくっ




「ぶはっ、わかりやすすぎるんだよ有明チャン。つーか否定くらいしろよ」




ばーか、なんて私の頭を小突くエスパー夏木。

じゃないや、夏木先輩。