___ _




「……反則でしょ、アレ」




頭を抱えてよそ様の家の玄関前でしゃがみ込む。




さっき咲結のことからかってたくせに自分まで耳まで真っ赤なゆでだこのような顔になっている。




『かっこよかったです、ちゃんと』




咲結は確かにそういった。




声は小さかったけど、俺が咲結の声聞き逃すわけもなく。




いくら頭がお花畑と言われる俺でもあれは確かにそういっていた。うぬぼれでもなく。








「はぁ……しんど。可愛すぎ」









_そう、なんでも平然とやってのける年上イケメン夏木龍臣が、こんなに真っ赤な顔で悶えているなんて私は当然知らなかった。