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「はあ……」
放課後。
誰もいなくなった教室で、私は大きく息を吐いた。
先生に呼ばれて、職員室に向かったあっくんが戻ってくるのを待っている。
「……」
あ。
手を伸ばせば簡単に届く位置にあるカーテンに目をやると、私が思っていたより厚い生地だったことに気がついた。
私はそっとノートを取り出して、シャープペンを走らせた。
誰にも見られず、気付かれず、静かなこの空間で過ごすのが好き。
そこに『誰か来るかも知れない』っていうスリルが加えられることで、より気分が高まる。
スリル、といっても。
学校に残っている人がいるとしても部活のためくらいで、教室に残っている人はほとんどいないから、誰か教室に来るとしてもそれはあっくん。
ノートを開くいつもの時に比べると、だいぶ気は緩んでいた。
緩めてもいいと思っていた。
……のが、間違いだった。



