無理、俺にして

「……明日、昼にどっかで集合しよ。弁当箱返したいし」

「え、どっかって、どこ?」

「くふ」

「え、今何か笑われるようなこと言った!?」

「んや」


優しさの中に、どこか含みのある意地悪そうな声。
ああもう、折原くんの声にいちいちドキドキする。


「もうノートの事はいいんか?」

「はっ……!!」


そ、そうだ、ノート……!!
……あれ。

なんだか、前みたいな必死に返して欲しいという気持ちが湧いてこない。


「……?」

「あの空き教室なんてど?」

「あ、もしかして屋上に行く途中の所のこと言ってる?」

「そ。特別に教えるけど、あそこ俺の寝床なのにゃ」


ふわっとした笑顔を浮かべてるんだろうな、って想像してこっちまで笑顔になる。


「じゃあお昼休み、そこに行くね。私もワイシャツ返さなくちゃ」

「あ、もしかして洗った?」

「え、うん、さすがにこのままじゃ申し訳ないし……」

「変態ゆめのことだから、洗わずスンスンしてるんかとばかり……」

「ちょ……っ!!」