無理、俺にして


少し私から体を離すと、自分のワイシャツと中のTシャツをぐっと肩の方に引っ張る折原くん。


「……っ!??」


だっ、え、ええっ!?

目の前に突然姿を現した綺麗な鎖骨。


「ぶふ……っ」


私の反応を見た折原くんは何故か噴き出した。え、本当に何故。


「アンタのその、恥ずかしいとか思っとる割にガン見するとこ、僕いいと思うヨ……」

「なああっ……!!」


よっぽどおもしろかったのか、声を震わせて。
一人称も変わってるし。

なんだか本当におもちゃにされて遊ばれてる気分……。

立場的には、おもちゃにされるのも遊ばれるのも、折原くんの方なのに。


「『鎖骨を噛みたい』、だっけ?」

「……い、いいの……?」

「はよしんさい。俺はこう見えて寒がりなのだよ」

「お、ことばに甘えて……」


え、え、え。

本当にできるの!?


本屋さんでちらっと見た、男の子の鎖骨を噛む女の子のイラストが描かれたポスター。

あれが、今、私にもできる……!?