無理、俺にして


そうだ、そもそも今腕枕されてる状態だった……!!


「う、わ……っ」


状況を再認識して、どうしたらいいかわからなくなっていた時。

強い力で折原くんの方に引き寄せられる。


「好きなだけ利用したらいいよ」


そのまま抱きしめられるような体勢になってしまって、もう息の仕方を忘れた。

無理だこんなの。

昨日とは違う、制服姿の折原くん。

ワイシャツのボタンは上から3つも外してて、中の青いTシャツが見える。


そこからちらっと見える鎖骨を、思わず凝視してしまった。

だって、お、男の子の鎖骨なんて、こんなに近くでちゃんと見たの、初めて……!!


「り、利用なんて、したくないよ私!!」


脳内の変態ゆめに支配されないよう、必死に折原くんとの会話に集中しようと声を振り絞る。

ああ体が熱い。

折原くんの体温が制服越しに伝わってくる。

私今、腕枕されながら抱きしめられてるんだ……。


「だいたい折原くんは平気なの!?」

「なにが?」

「こんな恋愛経験ゼロの私に付き合ったら、折原くんファンに何をされるか……というかそもそも、折原くん彼女は!? 彼女に殺されたくないよ私!!」

「くふ」


頭上で折原くんが笑ったのを感じ取る。