無理、俺にして

ほかのみんなみたいに派手に仮装する勇気はなくて、さすがに学校指定のジャージのままだけど。
思い切って自分たちの組のカラーである青色の大きな星がついたヘアピンをつけてきた。


「えへへ、ありがとうふみちゃん」


本当にふみちゃんは何でも褒めてくれるなあ。
いいと言われると、不思議と自信が出てくるんだから不思議だ。

あ、私が単純なだけなのかも。


「ふう……天気がいいのは嬉しいけど、さすがに熱くなってきたかも……」

「そうだね、木陰に移動しよっか」


ふみちゃんの提案に私も賛成して、二人で空いている木陰スペースに移動しようとしたとき。

そういえば、と、飲み物が空になっていたことを思い出す。


「私、ちょっと自販機行ってくるね!! ふみちゃん、何かいる?」

「私もう一本スポドリあるから大丈夫~!!」

「すぐ戻るね!!」


ポケットに入れていた小銭入れを手に取り出して、自販機に向かって走り出す。


「パン食い競争の最終結果がでました!!」

「なんと今回は一位が青組だ!!」


そんなアナウンスを背中に受け、「青組頑張れー!!」と思いつつ、足を進める。

生徒玄関を通ってすぐ近くに自販機が見えた。

普段使うことがないから、場所も曖昧で不安だったけど、意外と近くてよかった。