無理、俺にして

前はこんなふうにならなかったのに、
好きって自覚した途端こんなにも気持ちが我慢できなくなるものなの……!?

まったく、どんどん私の中の変態ゆめがふくれあがっていく。


「……あれ、?」


そういえば、ふみちゃんがいない。

周りをきょろきょろと見渡すと、私のひとつ隣の教室からひょっこり顔を出している。

メガネが不敵に光って、ちょっと怖い。

やばい、すっかり忘れちゃってた。放置しすぎてしまったかもしれない。


「じゃ、じゃあ今度こそ明日ねっ!」

「おー!! 明日の俺らの演舞、ちゃんと見ててなゆめちゃん!!」

「ばいばいならー」


半ば無理矢理二人と別れ、急ぎふみちゃんの元へ駆け寄り、手を合わせる。


「ふみちゃんごめんね、すっかり話し込んじゃった」

「いいの、眼福だったから……」


ふみちゃんはでれっとした表情で、その、怒っている様子はないようでほっとした。


「ゆめちゃん、明日の体育祭頑張ってね」

「っ!?」


顔をほんのり赤くしながらもくすくすと笑うふみちゃん。
今のやりとりで、知られてしまったかもしれない。


明日の体育祭、が、頑張ろう……!!