私と相馬先輩の後ろでしっかりと繋がれた手。 恥ずかしくて顔が上げられなくて、ギュッと握り返せば、反対の手でオデコをはじかれた。 「そろそろ、帰るか」 「……は、はい」 「今日は、俺の家でいいか?」 いつもしかめっ面して怒鳴りちらしてるのに。眉を下げて子犬のように先輩が覗き込んでくるから、コクンと小さく頷いた。 私達、付き合ってるみたいです――。 ─ fin ─