「い、壱斗ちゃん…」 苺は戸惑いながら俺の名を呼ぶ。 「……んー?」 「壱斗ちゃん……あの、えっと、」 「……」 「その。ど、どうするの…?」 「ほっとけよ…」 家なら間違いなく押し倒しているところだけど、まだ間っ昼間の学校の屋上だ。 男の事情とはいえ、我慢する他はない。 「でっ、でも。だ、大丈夫?」 「ばっ……」 気付かないフリをすればいいものを…苺の奴、男って生き物を全く分かっていない。