「ちょっちょっとぉ、唯。
大丈夫?気分悪いのぉ?」
そう言って私を人ごみから引きずって脇道へと連れて行ってくれた愛ちゃん。
「ここなら、まだマシだと思うから・・・
唯はまだ人ごみ駄目なんだっ。
私、ちょっとそこのコンビニでドリンク買ってきたあげるから、待ってて。」
愛ちゃんはそう言ったかと思うと、すぐ走って行ってしまった。
(ごめんょ~、こんな情けない姉で・・・)
しばらくして、だいぶ気分が落ち着いてきた私は、
(気合の入れ方が足りなかったかぁ・・・)
なんて、ただいま反省モード中。
「君・・・大丈夫かいっ?」
「うわっ!!」
いきなり声を掛けられて、驚きで声を上げてしまった。

