私が乗せられたのは、助手席・・・
(何故に、助手席・・・
かなり気まずいじゃんっ!!!)
となりに座る運転手をチラ見して、そう思う。
チラっと後ろを見ると、その人は深くシートにもたれて、
携帯で誰かに電話をかけているところだった。
「あぁ、俺。
今オフィス?
あぁ、じゃそこで待っててくれ。
会わせたい奴がいるから。
あぁ・・・、それでいい・・あぁ。
後10分ほど、
あぁ、悪いな。頼んだ。じゃ。」
電話を切ったその人。
(オフィス・・・?
会わせたいのって私?だよね・・・
やっぱり売られてしまうの・・・
やだょ。せめて圭に一目会いたかった・・・・)
かなり絶望的になりながらの、私に運転手もその人も声をかけてはくれない・・・
(神様・・・・
私の人生ここで、終わりなんですねっ・・・)

