「唯、忘れ物はないっ？もう一回確認しておきなさいっ！」

と朝からコレ何回聞いた？ってくらい

同じ事を繰り返すママ。

「大丈夫だって、ママ。

心配しすぎっ！」


私が東京行きを決めてから、すごいくらいに心配するママ。


（今までの無関心な奔放ぶりが嘘のようだょ・・・）


「唯、これ持って行きなさい！」

とパパ。

（パパが私に話すのっていつぶりよぉっ！！！）

ってくらいいつも無口なパパが、私に手渡したのは

・・・・・

「お金・・・」


しかもそのままで。


（普通は封筒とかにいれてくれるでしょぅよっ！）

なんて思いながらも、パパの気持ちが嬉しくて、


「ありがとう。」

（何か美味しいものでも食べるよっ！！）

と思いながらお礼をいった私に、


「お前、それは何か緊急の時に使いなさい。

決して無駄遣いをするためじゃないからなっ。」


ｷﾞｸｯ


図星でした・・・


「分かったよ。ありがと。パパ」


そう言ってﾊﾞｯｸﾞにお金を入れた。