脣星落落。明け方の星が一つ一つ消えていくように、大切な物が一つ一つ消えていく事。

僕はそんな君を救いたい。


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7月25日。夏休みが始まり、辺りは蝉の声と明るい騒ぎ声。うるさい。でももう全部どうでもいい。

最後くらい本当の母親と、俺一人だけ愛してくれる父親に抱きしめられたかった。なんてな。叶わない夢だ。一生叶わない夢。

待ってて母さん。さようなら世界。


俺は屋上の硬い地面を強く蹴った。


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