わたしは生きている。幽霊なんかじゃない。

本当の死を、迎えていない。

どうしてだろう?

とりあえず日付を確認しないといけない。

いまが何日なのか。

携帯は部屋に置いたままなので、わたしはキッチンに行った。

「あら、莉子、おはよう」

「お母さん、今日は何日なの?」

「どうしたの、急に」

「いいから、早く答えて!」

「17よ」

「17?それ、ほんとなの?」

「そうよ。7月の17日。なにか予定でもあるの?」

7月17日の月曜日。

夏休みを迎える前の、最後の週のはじまり。

どうしてまたあの日に戻ってきたのだろう?

もし仮に自殺でも死帰りが起きるのだとしたら、もっと前の日にわたしは目覚めたはず。