あなたと過ごす、最後の七日間

わたしたちもそうだった。

この週末は海斗くんとデートすることになる。

海斗くんは当然、まだそのことを知らない。

「部活はどうなるのかな」

「平日は普通にやるだろ。土日は元々ないしな」

うちの高校のサッカー部は強豪校とはいえないから、土日は部活はない。

最近では強豪校でも休息日を設けるところが多いらしいから、珍しいというわけでもないとは思うけれど。

「やっぱり、マネージャーとしては心配か?」

「うん、まあね」

わたしはサッカー部のマネージャーをしている。中学もそうだった。

中学では部活をやる気はなかったけれど、海斗くんから誘われてなんとなく入部してしまった。

「夏休みはどうなるんだろうな。もしウイルスが全国にばらまかれでもしたら、ずっと家に閉じこもることになるかもしれないよな」

そんなことは起きない、ということをわたしは知っている。

それを口にすることはできないけれど。