稿 男性アレルギー令嬢とオネエ皇太子の偽装結婚 ~なぜか溺愛されています~

 ああ、私は何て幸せなんだろう。
 心配をしてくれている二人に、エミリー……いいえ、シェミリオール殿下はアレルギーが出ないと伝えなければ。
 どんな顔をするかしら?
 ああでも、殿下の秘密は明かせないわよね。
 可愛い物が好きということも内緒よね、きっと。
 私は、この時、エミリーとお兄様とローレル様と、その周りでくるくる花のように回るドレスに囲まれて、夢の中にいるようだった。

第一部完結

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最後までご覧いただきありがとうございました。
この先は、エミリー視点です。どのあたりい入るのかは記載してありません。
前半部分です。
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★エミリー視点★

 かわいかった。
 夢かわいい!ってああいう時に使う言葉なんだわ!
 フワフワとフリルが動くたびに揺れる。淡いピンクのドレス。
 ああ、かわいかった。私もあんなドレスがいつか着てみたい!無理だとは分かっているんだけれど……。
 それでも、いつか、一度でいいの。
 それから、その夢かわいいドレスを着ていた、リリー。
 食べちゃいたいくらいかわいい!って、ああいう子に言う言葉なんだわ!
 もう、本当に、思わずかぶりついちゃいたくなるくらいかわいかったもの。
 ああいう女の子に生まれたかった。理想の姿よ。理想の。
 ああでも、私がリリーのような姿で生まれて来ていたら……。
 1日中鏡ばかり見て過ごしてしまいそうだわ。
 今の私もおかしな人だと思われているけれど、1日中鏡見てうっとりしていたらそれはそれでおかしな人だと思われてしまうわね。
 うん、自分じゃなくて理想の姿がリリーだったからいいのかも。
 リリーを見ているなら、おかしな人だと思われないわよね?
 ああ、でも……1カ月後まで、会えないのよね。
 ベットに入って、従者を部屋から出て行かせたあとにリリーからもらったハンカチを取り出す。
 幸い、風呂はある年齢から一人で入っている。従者に体を洗われるのがはずかしのよ。