「そりゃぁ、秘めた恋ですもの。私にはロバート様という婚約者がいましたから。ハンカチにはロバート様のRを刺繍してあったのですわ」
エカテリーゼ様の言葉に、お兄様が皮肉気な言葉を口にした。
「私は、一度も君から刺繍を入れた品を贈られたことは無かったけれどね。ほんとに、Rは私のイニシャルなのか?」
エカテリーゼ様がお兄様を睨む。
「ロバート様、私、あなたのことを愛しいと思ったことは一度もなかったのですわ。だって、心には殿下がいたのですもの。刺繍をしてみたもののどうしても手渡せなかったんですわよ。愛してもいない人に刺繍をして差し上げたくはないでしょう?」
くすりと笑って、エカテリーゼ様がお兄様のことを愛してなかったと皆の前ではっきりと口にした。
■
いくら貴族同志が政略結婚が当たり前で、愛がない場合が多いとはいえわざわざ人前で皆に言うようなことではないのに……。
「ああ、でも、ロバート様には感謝していますわよ?私と婚約を解消してくださって。これで、私、殿下と幸せになれますもの」
エカテリーゼ様の言葉に、ローレル様が悔しそうにギリギリと奥歯を噛みしめる。
「まさか、エカテリーゼ様が本当に殿下の思い人だったの?」
「だけれど、殿下が皇太子の地位を返上したいと思っていたことがこれで理解できる」
「確かに、宰相の息子の婚約者を奪ったとなれば、国は乱れるだろう。そうであればいっそ皇太子の地位を捨てようと考えるのも」
「だけど、彼女が皇太子妃になるのか?大丈夫なのか?この国は……」
「だが、陛下がどんな女性であろうと認めると宣言してしまっただろう?」
「ああ、確かに。まさか、聡明な殿下があんな女性を選ぶとは思っていなかったのだろう、陛下も」
「女性に免疫がない分、コロッと騙されたんじゃないのか?」
「あの女のご機嫌を取らなければならないの?我慢なりませんわ……」
エカテリーゼ様の言葉に、お兄様が皮肉気な言葉を口にした。
「私は、一度も君から刺繍を入れた品を贈られたことは無かったけれどね。ほんとに、Rは私のイニシャルなのか?」
エカテリーゼ様がお兄様を睨む。
「ロバート様、私、あなたのことを愛しいと思ったことは一度もなかったのですわ。だって、心には殿下がいたのですもの。刺繍をしてみたもののどうしても手渡せなかったんですわよ。愛してもいない人に刺繍をして差し上げたくはないでしょう?」
くすりと笑って、エカテリーゼ様がお兄様のことを愛してなかったと皆の前ではっきりと口にした。
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いくら貴族同志が政略結婚が当たり前で、愛がない場合が多いとはいえわざわざ人前で皆に言うようなことではないのに……。
「ああ、でも、ロバート様には感謝していますわよ?私と婚約を解消してくださって。これで、私、殿下と幸せになれますもの」
エカテリーゼ様の言葉に、ローレル様が悔しそうにギリギリと奥歯を噛みしめる。
「まさか、エカテリーゼ様が本当に殿下の思い人だったの?」
「だけれど、殿下が皇太子の地位を返上したいと思っていたことがこれで理解できる」
「確かに、宰相の息子の婚約者を奪ったとなれば、国は乱れるだろう。そうであればいっそ皇太子の地位を捨てようと考えるのも」
「だけど、彼女が皇太子妃になるのか?大丈夫なのか?この国は……」
「だが、陛下がどんな女性であろうと認めると宣言してしまっただろう?」
「ああ、確かに。まさか、聡明な殿下があんな女性を選ぶとは思っていなかったのだろう、陛下も」
「女性に免疫がない分、コロッと騙されたんじゃないのか?」
「あの女のご機嫌を取らなければならないの?我慢なりませんわ……」

