「祝勝会で、今まで表に出てこなかった幻の天使と言われる公爵令嬢として知れ渡ってしまったもの。それにロバート様も、婚約者がいなくなったことでその座を狙っている女性は多いですし。2人がご一緒に会場に姿を現せば、注目されるのは仕方がありませんわ……」
と、言われると確かにそうなのだろう。
「これがいいわ」
ローレル様がクローゼットから選んだドレスは、エミリーと初めて会った時に着ていたのと同じピンクのドレスだった。
あの時のものよりリボンやフリルは抑えられている。代わりにブーケ・ド・コサージュなど布でつくった花々がドレスを飾っている。
ローレル様がクローゼットの一部に視線を止めた。
「……これ、お借りしてもいいかしら?」
ローレル様が手に取ったのは、オレンジ色のドレスに付けられたブーケ・ド・コサージュだ。
「ええ、もちろん。あの、そちらは使ってしまったものですが、ブーケ・ド・コサージュは使っていないものもたくさんありますし、プレゼントいたします」
と言うと、ローレル様がふっと笑った。
「じゃぁ、これをリリー様からいただきますわ」
ローレル様がオレンジ色のブーケ・ド・コサージュを侍女がドレスから取り外したものを受け取った。
「リリー様……あなただけに苦しい思いをさせるわけにはいきませんわね……。私も覚悟を決めました」
覚悟?
「国のために……リリー様……何があっても、これからもお友達でいてくださいますか?」
「そ、そんなの、私の方こそっ」
不安げに目が揺れている。ローレル様は何の覚悟を決めたというの?
■
準備が整い、会場へと入る。
出入り時間は自由なため、身元さえ確認できればすんなりと入ることができるのだ。
と、言われると確かにそうなのだろう。
「これがいいわ」
ローレル様がクローゼットから選んだドレスは、エミリーと初めて会った時に着ていたのと同じピンクのドレスだった。
あの時のものよりリボンやフリルは抑えられている。代わりにブーケ・ド・コサージュなど布でつくった花々がドレスを飾っている。
ローレル様がクローゼットの一部に視線を止めた。
「……これ、お借りしてもいいかしら?」
ローレル様が手に取ったのは、オレンジ色のドレスに付けられたブーケ・ド・コサージュだ。
「ええ、もちろん。あの、そちらは使ってしまったものですが、ブーケ・ド・コサージュは使っていないものもたくさんありますし、プレゼントいたします」
と言うと、ローレル様がふっと笑った。
「じゃぁ、これをリリー様からいただきますわ」
ローレル様がオレンジ色のブーケ・ド・コサージュを侍女がドレスから取り外したものを受け取った。
「リリー様……あなただけに苦しい思いをさせるわけにはいきませんわね……。私も覚悟を決めました」
覚悟?
「国のために……リリー様……何があっても、これからもお友達でいてくださいますか?」
「そ、そんなの、私の方こそっ」
不安げに目が揺れている。ローレル様は何の覚悟を決めたというの?
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準備が整い、会場へと入る。
出入り時間は自由なため、身元さえ確認できればすんなりと入ることができるのだ。

