「本当にそう思っているのなら、婚約宣言を見届けるべきよ。でもだとかやっぱりだとかそんな風に思って現実から目を逸らしていたら、いつまでも引きずるわよ」
「目を……逸らす……」
確かにそうだ。そして、いつか……あの時私がRのハンカチの人物だとなぜ名乗り出なかったのだろうと……そう、後悔してしまうかもしれない。 未練も本の少しの期待も、全部断ち切らないと……。
ちゃんと、エミリー……いいえ、シェミリオール殿下の新しい人生をこの目で……婚約者と二人で立ち並ぶ姿を見てお別れをしよう。
「私、ちゃんと気持ちにけりを付けに行くわ……」
私の言葉に、ローレル様がハッと息をのんだ。
覚悟を決めた顔を見て、ローレル様がぐっと唇を引き結んだ。
「……私は……リリーシャンヌ様が皇太子妃になると言うのであれば全力で助けるつもりだけれど……皇太子妃にならないという選択も、どうせ自分は駄目だとそんな気持ちで決めたわけじゃないなら尊重するわ」
ローレル様の言葉に目に涙が浮かぶ。
「違うわ。ローレル様。男性アレルギーがある私だからできることがあるんじゃないかと……本気で考えていたの。私なんかじゃなくて、私だからって……でも。それは、エミ……シェミリオール殿下が私を必要としてくださったから。一緒に生きていく道をと考えたことで……」
辛いけれど、それでも。それでも。
「全てを忘れてしまった殿下は、私を必要としていない」
「そんなことは……」
ローレル様の言葉に首を横にふる。
「祝勝会で、ご挨拶をしたときに……目の前に立った私を見ても、何も思い出しはしなかったわ。シェミリオール殿下のために……可愛いドレスを着て行ったけれど……」
まぁ、なんてかわいいドレスなのかしら!素敵よ!真っ白でフワフワでまるで綿菓子みたい。食べちゃいたいわ!
……と、心の声が聞こえてくるような表情は全くしなかった。
「目を……逸らす……」
確かにそうだ。そして、いつか……あの時私がRのハンカチの人物だとなぜ名乗り出なかったのだろうと……そう、後悔してしまうかもしれない。 未練も本の少しの期待も、全部断ち切らないと……。
ちゃんと、エミリー……いいえ、シェミリオール殿下の新しい人生をこの目で……婚約者と二人で立ち並ぶ姿を見てお別れをしよう。
「私、ちゃんと気持ちにけりを付けに行くわ……」
私の言葉に、ローレル様がハッと息をのんだ。
覚悟を決めた顔を見て、ローレル様がぐっと唇を引き結んだ。
「……私は……リリーシャンヌ様が皇太子妃になると言うのであれば全力で助けるつもりだけれど……皇太子妃にならないという選択も、どうせ自分は駄目だとそんな気持ちで決めたわけじゃないなら尊重するわ」
ローレル様の言葉に目に涙が浮かぶ。
「違うわ。ローレル様。男性アレルギーがある私だからできることがあるんじゃないかと……本気で考えていたの。私なんかじゃなくて、私だからって……でも。それは、エミ……シェミリオール殿下が私を必要としてくださったから。一緒に生きていく道をと考えたことで……」
辛いけれど、それでも。それでも。
「全てを忘れてしまった殿下は、私を必要としていない」
「そんなことは……」
ローレル様の言葉に首を横にふる。
「祝勝会で、ご挨拶をしたときに……目の前に立った私を見ても、何も思い出しはしなかったわ。シェミリオール殿下のために……可愛いドレスを着て行ったけれど……」
まぁ、なんてかわいいドレスなのかしら!素敵よ!真っ白でフワフワでまるで綿菓子みたい。食べちゃいたいわ!
……と、心の声が聞こえてくるような表情は全くしなかった。

