「いえ、何でも……ないんです……。ただ、もし、ローレル様がお義姉様になってくださったら、とても幸せだと思っただけで……」
「そうか……ローレル嬢……」
お兄様が私の言葉に何か呟きをもらした。
「すまない、やはり、エカテリーゼの仕打ちに我慢していたんだな……」
「仕打ち?」
「いや、なんでもない!それよりリリー、次の公爵家のお見合いパーティーには、一緒に行こう。私もはれて独身者だ。誰かの仲介ではなく、私自身が探す必要が出てきたからね」
お兄様の言葉にハッと息をのむ。
エミリーは……きっと、来ないだろう。記憶喪失になったシェミリオール殿下……。
断片的に記憶が戻ることもあるようなことを言っていたけれど……。
噴水の奥の東屋のことは覚えているのだろうか?
いや、覚えていなかったとしても、あの植木鉢を用意させたのはシェミリオール殿下だ。もしかすると、相手がだれかまでは調べても分からなかったけれど、会っていたのは東屋ではないかくらいは、調査で判明しているのかもしれない。
だとすると、東屋に女性が現れるのではと、シェミリオール殿下は足を運ぶ可能性がある。
……エミリーの顔を思い出す。
かわいいわ……と、頬を染めて私の姿を見るエミリー。
婚約するんだもの、良いわよね?……と、口付けられたことも思い出した。
ドキドキして、フワフワして、嬉しくて……。私はエミリーが大好きで。エミリーの嬉しそうな瞳に移る私の姿は見たことも無い顔をしていた。あれは、恋に浮かされた顔……なんだろうか。
私はエミリーのこと、大好きだった。女友達でも側にいられるなら嬉しくて。
うつむいて、ぎゅっとスカートを握りしめる。
シェミリオール殿下に挨拶をしたときのことを思い出す。
私の顔は見たけれど、私の声も聴いたけれど……。まるっきり興味がないという顔をしていた。
「そうか……ローレル嬢……」
お兄様が私の言葉に何か呟きをもらした。
「すまない、やはり、エカテリーゼの仕打ちに我慢していたんだな……」
「仕打ち?」
「いや、なんでもない!それよりリリー、次の公爵家のお見合いパーティーには、一緒に行こう。私もはれて独身者だ。誰かの仲介ではなく、私自身が探す必要が出てきたからね」
お兄様の言葉にハッと息をのむ。
エミリーは……きっと、来ないだろう。記憶喪失になったシェミリオール殿下……。
断片的に記憶が戻ることもあるようなことを言っていたけれど……。
噴水の奥の東屋のことは覚えているのだろうか?
いや、覚えていなかったとしても、あの植木鉢を用意させたのはシェミリオール殿下だ。もしかすると、相手がだれかまでは調べても分からなかったけれど、会っていたのは東屋ではないかくらいは、調査で判明しているのかもしれない。
だとすると、東屋に女性が現れるのではと、シェミリオール殿下は足を運ぶ可能性がある。
……エミリーの顔を思い出す。
かわいいわ……と、頬を染めて私の姿を見るエミリー。
婚約するんだもの、良いわよね?……と、口付けられたことも思い出した。
ドキドキして、フワフワして、嬉しくて……。私はエミリーが大好きで。エミリーの嬉しそうな瞳に移る私の姿は見たことも無い顔をしていた。あれは、恋に浮かされた顔……なんだろうか。
私はエミリーのこと、大好きだった。女友達でも側にいられるなら嬉しくて。
うつむいて、ぎゅっとスカートを握りしめる。
シェミリオール殿下に挨拶をしたときのことを思い出す。
私の顔は見たけれど、私の声も聴いたけれど……。まるっきり興味がないという顔をしていた。

