稿 男性アレルギー令嬢とオネエ皇太子の偽装結婚 ~なぜか溺愛されています~

 お兄様が落ち込んだ表情を見せた。
「あら、私でよろしければ友達になってくださいませ。もちろん、エカテリーゼ様のいう【男友達】とは違いますわよ?」
 エカテリーゼ様の言う男友達とは……どうも、男女の関係にあったようだから……、そのつもりはないとローレル様はお兄様に釘を刺したのよね?
「ああ、もちろんだ。もちろん。リリーシャンヌの大切な友達に対してそんなよこしまな気持ちなど持つはずもない。いや、私は将来妻に迎える者以外とそういう関係になるつもりはないんだ……と、2人で話をということだったね。私もちょっと挨拶してくるよ」
 お兄様がローレル様に断って、近くにいたどなたかに声をかけに行った。ご学友だった方かな?同じ年位の男性だ。隣には可愛らしい少しふっくらした女性の姿がある。
 ローレル様が、私の耳元でささやいた。
「随分リリー様のお兄様は誠実な方なのね」
 え?そう?
 普通じゃないの?
 婚約者以外とそういうって、男女の関係よね、そういうのをする人たちの方が特殊じゃないのかな?
 お父様なんて、お母様が亡くなった後も、お母様一筋で、再婚とか愛人とかこれっぽっちもかんがえてないし。
「それよりも、リリー様、先ほどまでは真っ白なドレスでいらしたのに……この短時間で着替えられたのですか?」
「ドレス……ふふ、ほら、よく見てください」
 ローレル様がまるで魔法見たいとおっしゃっていたのはドレスのことだったのか。
「あら?白いどれすに、ブーケ・ド・コサージュとリボンや布を付けましたのね?」
「ええ、そうなんです」
 これなら白という目立つ色でずっといるわけじゃないし、万が一よ、万が一汚れてしまっても、そこにリボンやブーケ・ド・コサージュを付ければ隠せちゃうという。

「素晴らしいですわ!これならば、真っ黒なドレスを仕立てても」