すでに勝利を聞き及んでいた者たちも、改めて陛下の口から勝利を宣言されたことで現実感をもったのかな。
いや、そもそも戦争があったということ自体が、この会場に集まったほとんどの貴族には現実味がなかったと思う……。目の前で兵士たちが戦っているところを見たわけでもないし、敵が攻め込んできて命からがら逃げたわけでもない。
私やローレル様たちのように少し安全な場所に避難するくらいだろう。
でも……。
ぎゅっと拳を握りしめる。エミリーは戦地に向かったんだ。最前線にいて、そして行方不明になったと。
何があったかは分からないけれど、大変な目にあったに違いない。戦争を経験すると人が変わったようになる人がいるという話も聞いたことがある。
戦争に出て家に戻らない男の人がいると言う話をローレル様に聞いた時に言っていた。これ幸いにと家族を捨てる者ばかりではなく、精神的におかしくなってしまう人がいるのだと。人を殺める、自分も死ぬかもしれないという極限の恐怖、色々な体験で性格が変わってしまうこともあると。
……お父様が、殿下は無事だか少し問題がと言っていたのはそういうことなのだろうか?
もしかして夜よく眠れないとか……だとしたら、大丈夫だとぎゅっと抱きしめてあげたい。
膝の上にエミリーの頭を載せて背中をさすって……。
ああ、どうしましょう。エミリーの為にじゃないわ。単に私がしてあげたいと言うことは押し付けなのかもしれない。
■
エミリーはどうすればうれしいんだろう。何を私はしてあげられるんだろう。本人に確かめた方がいいよね。
私の押し付けなんて、もしかしたら迷惑になっちゃうかもしれない。
陛下の挨拶が済むと、殿下の入場が告げられた。
つ、ついにエミリーが出てくる。
ドキドキしすぎて、このまま気を失ってしまいそうだ。だめだめ。気を失ったらエミリーの姿が見られないわ。
いや、そもそも戦争があったということ自体が、この会場に集まったほとんどの貴族には現実味がなかったと思う……。目の前で兵士たちが戦っているところを見たわけでもないし、敵が攻め込んできて命からがら逃げたわけでもない。
私やローレル様たちのように少し安全な場所に避難するくらいだろう。
でも……。
ぎゅっと拳を握りしめる。エミリーは戦地に向かったんだ。最前線にいて、そして行方不明になったと。
何があったかは分からないけれど、大変な目にあったに違いない。戦争を経験すると人が変わったようになる人がいるという話も聞いたことがある。
戦争に出て家に戻らない男の人がいると言う話をローレル様に聞いた時に言っていた。これ幸いにと家族を捨てる者ばかりではなく、精神的におかしくなってしまう人がいるのだと。人を殺める、自分も死ぬかもしれないという極限の恐怖、色々な体験で性格が変わってしまうこともあると。
……お父様が、殿下は無事だか少し問題がと言っていたのはそういうことなのだろうか?
もしかして夜よく眠れないとか……だとしたら、大丈夫だとぎゅっと抱きしめてあげたい。
膝の上にエミリーの頭を載せて背中をさすって……。
ああ、どうしましょう。エミリーの為にじゃないわ。単に私がしてあげたいと言うことは押し付けなのかもしれない。
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エミリーはどうすればうれしいんだろう。何を私はしてあげられるんだろう。本人に確かめた方がいいよね。
私の押し付けなんて、もしかしたら迷惑になっちゃうかもしれない。
陛下の挨拶が済むと、殿下の入場が告げられた。
つ、ついにエミリーが出てくる。
ドキドキしすぎて、このまま気を失ってしまいそうだ。だめだめ。気を失ったらエミリーの姿が見られないわ。

