本物の薔薇と全く同じにしようとすると、厚みの問題で不可能だ。それらしく見えつつ寄り華やかに見えるレース編みの花。
逆に本物の花にはない色の糸を使うこともできる。ドレスを作る時には基本的には同じ布を使うことが一体感があると思っていたけれど。
「まぁ、素敵、なんて素敵なの!」
レースで立体的な花が編める。大きなものをドレスに付けるよりも、小花をスカートに散らして縫い付けたりするとかわいい。
侍女たちもアイデアを出して色々としてくれた。
全く同じデザインの物を、女性は髪に飾り、男性は胸ポケットに刺す。……。ブーケ・ド・コサージュを好きな人に贈るというのであれば、そういう形が学生や庶民でも普段から実行しやすいのではないか。
ああ、これが広がれば……。
「お嬢様、敵軍が撤退したため、我が軍は帰還の準備に入ったと連絡があったそうです」
侍女の一人が報告に現れた。
「本当?」
思わず立ち上がると、スカートの上に載せていたレース糸がコロンと床に落ちて転がる。
「まぁ、良かったわ!戦争は終わったのね!」
国境まで兵たちは10日ほどかけて進むそうだから、あと10日……いいえ、もうすでに連絡を出してから出発したならば、一週間ほどで王都に戻ってくるだろうか。
「急ではありますが、祝勝会が開かれるだろうから王都へ向かうよう準備をしてくださいと辺境伯様からの伝言です」
ローレル様が立ち上がった。
「そうね!祝勝会はあるわよね。我が国の国土への被害はほとんどないんですもの。あっという間に終わったから人的被害も大したことなかったってことですわよね?ああ、詳細はここにいては分からないですわね。リリー様、王都へ戻る準備をいたしましょう」
心臓がバクバクと波打つ。
戦争が終わった。
エミリーが帰ってくる。
逆に本物の花にはない色の糸を使うこともできる。ドレスを作る時には基本的には同じ布を使うことが一体感があると思っていたけれど。
「まぁ、素敵、なんて素敵なの!」
レースで立体的な花が編める。大きなものをドレスに付けるよりも、小花をスカートに散らして縫い付けたりするとかわいい。
侍女たちもアイデアを出して色々としてくれた。
全く同じデザインの物を、女性は髪に飾り、男性は胸ポケットに刺す。……。ブーケ・ド・コサージュを好きな人に贈るというのであれば、そういう形が学生や庶民でも普段から実行しやすいのではないか。
ああ、これが広がれば……。
「お嬢様、敵軍が撤退したため、我が軍は帰還の準備に入ったと連絡があったそうです」
侍女の一人が報告に現れた。
「本当?」
思わず立ち上がると、スカートの上に載せていたレース糸がコロンと床に落ちて転がる。
「まぁ、良かったわ!戦争は終わったのね!」
国境まで兵たちは10日ほどかけて進むそうだから、あと10日……いいえ、もうすでに連絡を出してから出発したならば、一週間ほどで王都に戻ってくるだろうか。
「急ではありますが、祝勝会が開かれるだろうから王都へ向かうよう準備をしてくださいと辺境伯様からの伝言です」
ローレル様が立ち上がった。
「そうね!祝勝会はあるわよね。我が国の国土への被害はほとんどないんですもの。あっという間に終わったから人的被害も大したことなかったってことですわよね?ああ、詳細はここにいては分からないですわね。リリー様、王都へ戻る準備をいたしましょう」
心臓がバクバクと波打つ。
戦争が終わった。
エミリーが帰ってくる。

