彼ら装飾を付けた騎馬隊も出陣するのか、単に王都を出るまで先導しているだけなのかも分からない。
飾り立てた馬に乗った兵たちの後に、シンプルな兵の制服に身を包んだ騎馬兵たちが続いている。
鎧はまだ身につけてはいない。当たり前か。敵のいない王都から重たい鎧を身に着けていては、兵も馬も疲弊してしまう。
荷物を乗せた馬車はすでに場外で待機して後で合流するのかもしれない。兵の数はおよそ1万だと言っていたし、いくら大通りとはいえ、1万もの兵が通るようには思えない。歩兵はすでに先に進んでいる可能性もある。
「まぁ!リリー様!あれはブーケ・ド・コサージュではありませんか!」
ローレル様の興奮気味の声に、ハッと心臓が捕まれる。
ブーケ・ド・コサージュ?
「胸元に、小さなブーケを飾っている兵がいますわ。好きな方にお揃いの花をあしらったブーケを贈った方がすでにいらっしゃるのね」
ドクドクと激しく心臓が波打つ。
ブーケ・ド・コサージュを胸に付けた兵って……まさか……。
エミリオの顔がちらつく。
ああ、やっぱりエミリオも出陣することになったの?
胸が押しつぶされそうだ。みたくない。目をそらしたい。
そう思ったけれど、私だけじゃない。家族や親しい人を戦地に送る人は、皆辛い思いをしている。目をそらしたいだろう。だけれど、笑顔で手を振って送り出しているのだろう。
■
お父様が言っていたではないか。
皇太子の出陣を陛下が許すほど、こちらには余裕があると。
一戦を交えることもなく、兵力の差に驚いて敵は逃げ帰るだろうと……。
何とか、気持ちを落ち着けようとゆっくり息を吐きだそす。
「ああ、ほら、あちらのも!もしかしたらこれを機に、思いを寄せている人に告白した人たちも結構いたのかもしれませんね」
ローレル様の言葉にハッとする。
飾り立てた馬に乗った兵たちの後に、シンプルな兵の制服に身を包んだ騎馬兵たちが続いている。
鎧はまだ身につけてはいない。当たり前か。敵のいない王都から重たい鎧を身に着けていては、兵も馬も疲弊してしまう。
荷物を乗せた馬車はすでに場外で待機して後で合流するのかもしれない。兵の数はおよそ1万だと言っていたし、いくら大通りとはいえ、1万もの兵が通るようには思えない。歩兵はすでに先に進んでいる可能性もある。
「まぁ!リリー様!あれはブーケ・ド・コサージュではありませんか!」
ローレル様の興奮気味の声に、ハッと心臓が捕まれる。
ブーケ・ド・コサージュ?
「胸元に、小さなブーケを飾っている兵がいますわ。好きな方にお揃いの花をあしらったブーケを贈った方がすでにいらっしゃるのね」
ドクドクと激しく心臓が波打つ。
ブーケ・ド・コサージュを胸に付けた兵って……まさか……。
エミリオの顔がちらつく。
ああ、やっぱりエミリオも出陣することになったの?
胸が押しつぶされそうだ。みたくない。目をそらしたい。
そう思ったけれど、私だけじゃない。家族や親しい人を戦地に送る人は、皆辛い思いをしている。目をそらしたいだろう。だけれど、笑顔で手を振って送り出しているのだろう。
■
お父様が言っていたではないか。
皇太子の出陣を陛下が許すほど、こちらには余裕があると。
一戦を交えることもなく、兵力の差に驚いて敵は逃げ帰るだろうと……。
何とか、気持ちを落ち着けようとゆっくり息を吐きだそす。
「ああ、ほら、あちらのも!もしかしたらこれを機に、思いを寄せている人に告白した人たちも結構いたのかもしれませんね」
ローレル様の言葉にハッとする。

