ユダの巣窟

ぎゅっと目を瞑り、この処理がしきれないものを体の奥深くに閉じ込めた。

そしてスーッと気管に冷たさを感じながら深く深呼吸をした。

どうも調子が悪い。

そんなことも全て包み隠して馬車の扉を開けた。

驚いた。彼らはほぼ布切れ1枚と言う服に身を包み足や腕にはアザが見えていた。なんと言っても動物の様に首に枷をつけられ、それを他の人と鎖で繋いであったのだ。

僕は怒りに震えた。何度も何度も御用共を迎えていたのにヒトだとも気付かなかった自分が!なんて愚かなんだ…。、