「キモッ」大滝は叫んだ。「検索してはいけない画像じゃん」


 唐笠男はやれやれとため息をつく。全然心配されてないじゃん、この店長が冷たい人なのかもしれないけど、この青い人もそんなに普段からいい人じゃないんだろうな、と思ったのだ。あまりいい職場環境じゃなさそうだな、と。



「どうします。30万ですけど」

「仕方ないなあ、お願いします。このまま死なれたら気分が悪いので」

「毎度あり」



 唐笠男は着物のふところから新しい札を取り出した。それにしても、よくこんな格好で警察に通報されずにここまで来られるな、すごく近所で働いているとかなのかな、と大滝は思った。


「もうずいぶん前のことだから場所とか覚えてないな。どこにあったんでしたっけ」

「案内します」


 大滝は唐笠男をテレビコーナーまで連れていった。青色に変色した岩野が倒れていた。


「イケメンも青色になると残念だなあ」

「それにしてもおかしいな、なんであなただけ無事なんだろう」

「毎日バナナを食べてますから」

「なるほど」