大滝はかなり悩んで茸のなかから一番見た目が気に入ったひとつを選んで、タッパーに入れると、蓋の代わりにラップをして小さな空気穴を空けて連れて帰ることにした。
帰り道、大滝はいっしょうけんめい名前を考えた。そして帰るころに、【スマッシュ】という名前を思いついた。これはかなりいいセンスだ、と自分でも思った。大滝スマッシュ。日本でも海外でも通じる、素晴らしい名前ではないか。これに決定だ。
「スマッシュ、ここが今日からお前の家だよ」
大滝は嬉しそうにタッパーをちゃぶ台の上に置いた。感想を聞きたくなった大滝は、そっとスマッシュを耳に近づけた。
しかし、待てど暮らせどスマッシュはしゃべらなかった。



