「穂乃……おはよ……」
「あ、おはよ」
凌も起きてきた。私とお母さんの話し声がうるさかったかな?
「なんか、恵美さんの声がしたような」
「あ、お母さんね、休みらしくて今さっき買い物に行っちゃったよ」
「あ、なるほど」
「ご飯、冷蔵庫に入ってるって」
「ありがたい……」
凌に同意。
「お母さんが凌の事を寝坊助って言ってたよ」
「……休みの日は許して欲しい、寝坊助でも」
「学校の日もギリギリまで寝てればいいのに。私達は気にしないよ?」
「あ、いや、それは礼儀として一応ね。寝坊で恵美さんに起こされるのは申し訳なさすぎるし、普通に恥ずかしいから……」
「確かにそうかも……」
確かに他人の親に起こされるのは恥ずかしいかも……。まだ、子供とはいえ、高校生だしね?
「そうだ私、今から由姫ちゃん家に遊びに行ってくるね」
午後位に行くとは言ってあるからいつでもいいんだけど、早くお喋りとかしたいし。
「赤井澤の家か、そういや近かったよね」
「そっだからいつでも遊び放題!」
「夏休みだからね」
そう、夏休み最高!まぁ、普段から遊んでるけど、夏はもっと特別に感じる。
ついでに、夏休みの課題も少しやる予定。
「ていう訳で、凌1人になっちゃうけど大丈夫?」
「大丈夫、楽しんでおいで」
「じゃあ、準備して行ってくるね」
凌にそう言い残して、自分の部屋に戻り由姫ちゃん家に行く準備を始めた。