あ、あぁ!!!


心臓バックバクなんだけど!!!



「ははっ、穂乃の心臓音めっちゃ聞こえる」



ば、バレてる!?



「スルーしてよっ」



カシャ



ん?カシャ??



「……穂乃の気持ちが少しでも紛れたなら、俺は嬉しい」



あれ、凌には聞こえなかったのかな?



「うん、ありがとう……。少し、楽になったよ」


「穂乃、この後さ一緒に勉強やらない?」


「あ、うん。じゃあ必要なもの部屋から持ってくるね」


「うん、ゆっくりね」


「ありがとう」



階段をゆっくりと登っていき、自分の部屋の前へと着いた時に、リビング辺りから声が聞こえた。



「ご、ごめんねー!!悪気わなかったのよ!そんな拗ねないでー!」



な、何事だろうか。お母さんが謝ってる。
声色的には嬉しそうだけど……。


凌とお母さんって仲良いんだなぁ。


私ももっと……。


……ん?もっと?


この、モヤッとした感情はいずれ分かるのだろうか。