教室前で、足が止まった。
怖い.....ただそれだけ。
でも、教室には入らないといけない。
心を決めて教室へと入った。自分の机に向かって素早く向かう。
しかし、その途中には山井さん達がいた。
変に避けてもヤバいだろうから、すぐ横を通った。
「はぁ?何あの顔」
「すまし顔ムカつくんですけど」
表情をミスったかと思ったけど、元々こういう顔だったことに気がついた。
もう、泣かない。さっきリセットしたから。
「穂乃ちゃん」
「梨加ちゃん.....」
「こんな事で、穂乃ちゃんが泣くことないんだよ」
「うん.....」
梨加ちゃんの言う通りだと思った。
「あれ穂乃.....目腫れてね?」
朝陽!?
まさか、声をかけてくるなんて思ってなかった。
「朝陽聞いてよ〜、穂乃ちゃんね.....」
「っ目がね!痒くて擦ってたら腫れちゃったの。大丈夫だから気にしにいで」
「あ、あぁ」
朝陽はあまり納得したような表情はしてなかったけど、何とか押し切った。
「相談、した方が良かったんじゃないの.....?」
「.....迷惑、かけられないから。それに先生に走れないこと言うつもりだから」

