制服に着替えるため、更衣室に向かった。山井さん達がいると思ったけどいなくてホッとする。
着替えている最中に体育館にいた時よりも感情が昂ってきちゃって、涙が溢れてきた。
隣で着替えている梨加ちゃんにバレないように俯きながら素早く着替えた。
「り、梨加ちゃん。私、お手洗いに行きたいから、先に行くね」
「……うん。私、先に教室に戻っちゃっても大丈夫?」
「うん」
多分、私が泣いてること、気づいてる。
このままだと、教室には戻れない。
気持ちをリセットしなきゃ。
トイレには誰もいなくて、さっきと同様にホッとした。
泣き顔を 見られるのは恥ずかしい。
鏡の前に立って、自分を見つめた。
酷い顔.....。涙で目が晴れてる。
顔を洗って誤魔化そうと思ったけど、変わらなかった。教室に戻ったら、皆にバレちゃうな.....。
手に力が入り、握り拳を作った。
もう、分からなくなってきた。
こんなにも、追い詰められるなんて想像もしてなかったから。

