「「ありがとうございました!」」
体育の授業が終わった。
教室に戻ろうと、ゆっくりとベンチから立ち上がった。
その時、山井さん達が通りがかった。
嫌な予感.....。
「あ〜あ。誰かさんのせいでリレーの練習が出来なかった〜」
「代わりなんてだーれもいないのにね」
「自分だけ、脚が痛い理由で休むんだね」
.....最悪だ。
ただただ、嫌味のようなことを言われて腹立たしいより、悲しさが湧いてきた。
何で?何でこんな事を言われなきゃならないの。
こんなにも胸がギュッてなる事はなかった。悲しさと、怒りと、疑問が私に襲いかかる。
我慢、我慢っ。
やがて、クラスのみんなは教室へと戻って行き、残っていたのは私と梨加ちゃんと体育の先生。
「篠宮、大丈夫か?」
「はい.....」
本当は大丈夫じゃないよ。
「あいつら、何でそんなに過激になってるんだか」

