「はい!まずはストレッチの前にランニング!!」
「「はい!」」
ついに、体育の授業が始まった。
そして、準備運動で走り出した。
「っ!!!」
太ももに強い痛みが走った。
予想はしていたけど、やっぱりダメだった。
走れない。
私は走るのをやめた。
「あっあれ!?穂乃ちゃんどうしたの?」
「ごめん、今日の体育休むね……脚が痛くて」
「……そっか〜!無理したらダメだからね〜!」
梨加ちゃんは私の異変に気づいてくれて、心配してくれた。
それと同時に、1部の者からの刺さるような視線を感じた。
分かっていた。こうなった時、どんな感情をぶつけられるか。
「先生、すいません。脚が痛くて、体育を休みたいです」
「それは無理したらダメだ。ちゃんと治してから授業は受けるように」
「はい」
ベンチに座って、体育の様子を見ているだけ。
孤独を感じた。
体育は皆が協力し合ったり、競ったり協力が求めらる事が多い。
今は体育祭の練習をしているから、余計に強く感じる。

