「……なぁ」
「ん?」
「凌と高校が一緒でどう思った?」
え、どういう質問よ。
「嬉しかったよ。昔、家が近くて遊んでたし」
「まぁ、そうだよな。篠宮の初恋相手だもんな」
朝陽は私を茶化すように言う。
「なっ何言って」
何で朝陽が、初恋相手が凌って知ってるの!?
「篠宮のことはよく知ってるに決まってるだろ」
まるで心が読まれたかのような返答。
「えっ?」
「ふっ、なに真に受けてるんだよ。俺だって、昔一緒によく遊んでただろ」
「そ、そうだったね!」
確かに、よく遊んではいたけど、それだけで私の初恋相手が凌だって分かるのかな?誰にも言ったことないのに。
お母さんには知られてたけど。母親怖し。
それに、昔の事をよく覚えてるよね。
「む、昔の事だし誰にも言わないでよ」
「いわねぇよ」
その言葉にほっとした。

