放課後、日直だった私は日誌帳を書いている。
「はぁ……」
自分のため息がしんみりとした教室に響いた。
教室に1人。今の時間が凄く楽。
日誌は書き終わったけど、もうちょっとだけこの空気を感じてたい。
ガラガラガラ!!!
「ひっっ」
やばい、変な声出た。
教室のドアが思いっきり開いてビックリした。
気を抜いてるとこうなるから怖い。
「あ、ビックリさせてごめん」
「朝陽……」
あれ、今は部活だよね?どうしたんだろ。
「日直なの忘れてたから、急いで戻ってきた」
あ、そういえば……そうだった。日直は2人だよね。
「いいよ、日誌書き終わったし、部活に戻っても」
「いや、篠宮に押し付けるのは、俺のプライドが許せねぇ」
「ふっ、なに真面目なこと言ってんの」
「……う、うるせぇ」
朝陽は先生が書いた黒板の文字を黒板消しで消し始めた。
久々に、昔みたいなノリで話せたかも。