「あ、凌……あのさ」
「ん?」
「話したいことがあるんだけど……」
「うん、聞くよ」
「あっ夕飯の支度しなくちゃ!後は2人でごゆっくりー」
お母さんが気を利かせてくれたのが凄く分かる。助かるんだけど、あからさまなんだよね。
「そう言えば、クラス違かったね」
「あ、うん」
「クラス違うと、接点がないから都合がいいかもしれないな」
「確かに」
同じクラスだったら、私がやらかして不自然さが出ちゃうかもだし。
「あ、小学生の時に同じクラスだった赤井澤が一緒だった。見覚えあったから俺から話しかけたらさ、覚えてたらしいけど不快な顔された……」
そんな態度をとられたのか分からない凌は、落ち込んでいる。
ゆ、由姫ちゃん……。
「ゆ、由姫ちゃんは、私の親友なんだ。由姫ちゃんは、キラキラした人皆にそんな感じだから、気にしないで大丈夫だよ」
「キラキラってそんな風に見える?」
「えっ、あ、うん……。だって、廊下で女の子達が騒いでたし」
初日からあんな感じだと、この先どうなるんだろうか……。

