「ただいまー」


「穂乃おかえりーおやつ食べる?」


「食べる」


「ケーキよ!」



今日のおやつは豪華だ。



「着替えてくる」


「あ!ついでに、凌君も呼んできて!」


「……うん」



まだ、話慣れないから、自分から話しかけるのは緊張する。


でも、一緒に住んでいるからには、慣れないといけない。凌にも迷惑かけちゃうし。


取り敢えず、部屋着に着替えるために自分の部屋へと向かった。


凌には話さなくちゃいけないことがあるし、頑張ろ。


直ぐに部屋着に着替えて、今は凌の部屋の前にいる。


ドアノックだけで分かるかな。



トントン



あれ……応答がない。



トントン



シーーーン



寝てる?このまま、リビングに行く手段もあるけど、お母さんに怒られそう。



「ふぅー」



私は息を整えた。



「……凌、入るよ」



ガチャ



私はそっと部屋のドアを開けた。